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どっちへ動くトルコリラ先月好調だった経常収支9月結果

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米国によるイラン原油輸入禁止、サウジアラビヤ籍ジャマル・カショギさん事件など、最近もいろいろニュースの絶えないトルコの経常収支が発表されました。

2018年夏秋に大きく下げたものの、現在は戻し局面にいる状況で11/12は経常収支発表です。マーケットはトルコリラに対してどのように反応したのでしょうか。

 

トルコ経常収支9月が発表されました

発表されました! 9月のトルコ経常収支は18.3億ドル。

TRADINGECONOMICS.COMに公開されている予想ではコンセンサスとして20億ドル(先月発表された8月の実績は25.9憶ドルでしたね。)だったので予想を若干下回ったものの、先月から堅調にプラス圏を維持といった結果となりました。

指標発表時トルコリラ円5分足

指標発表時トルコリラ円5分足

右側の大きく下がったところ、四角い黄色枠内が指標発表のタイミング。直前は長い下髭を出したり、3,4本連続で一気に下落という落ち着かない動きも、現在はやや持ち直しています。

おそらく60分や4時間などの上位時間軸でみると底堅く、あまり大きな影響もなく指標発表を無難にこなしたといった感じでしょうか。さらに日足でみると先週の勢いが消えて、やや動意のない価格で推移中となります。

経常収支とは、先月までの推移

経常収支とは、国際収支表を構成する要素の一つでして、貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支から成っています。トルコ経常収支に関してはぜひ本サイトの過去記事(タイトル:トルコ経常収支の解説 2018年6月投稿)をご覧ください。

一見難しそうな経済指標ですがとても分かりやすく解説してありますよ。

ちょっとその前に、トルコ経常収支最新情報までの推移を見てみましょう。下図はTRADING ECONOMICSに掲載された情報を元にグラフ化したもので右端が今回発表された9月の結果です。

トルコ経常収支推移グラフ

トルコ経常収支推移グラフ

2018年年初に大きな底を形成しましたが、ゆっくりと改善してきていることが見て取れますね。さらに前回は久しぶりにプラス圏(2015年以来)に大きく浮上。

前回のプラスは最近のトルコリラ安が要因となる結果なのでしょうが、それでもプラス要素が増えることはトルコリラにも吉報です。

トルコリラが安くなる

→資源、原材料の輸入コストが上がる(冷え込む)一方で輸出はトルコリラ安を背景に好調推移。

したがって貿易収支も、2018年年初から改善されていることは実績数値でも明らかです。

トルコ貿易収支線グラフ

トルコ貿易収支線グラフ

経済、政治、資源価格、市況情勢

経済: 決して悪いわけではなく、それどころか新興国として将来の成長期待高い国であることは変わりません。トルコ経済はGDP年間成長率においても5%から7%台を維持しているのです。

最近のトルコリラ安改善、米国からの制裁の緩和などがあればさらなる上昇も期待できるでしょう。

気になるのは最近のインフレ率です。直近は25.4%まで急上昇していますが、先日トルコ中央銀行は2019年に向けて収束していくと予想を出していますので経過を見守りましょう。

 

政治: はやり最近の対中東隣国との関係や何といっても米国との関係です。米国による経済制裁をなんとしても緩和してもらいたいトルコとしては、制裁緩和を引き出せる情報、条件を米国に提供し交渉継続となるでしょう。

最近の米国によるイラン原油輸入禁止除外対象にトルコが含まれていたことは両国の水面下交渉がそれなりに進んでいることのあらわれと思えてなりません。ハルクバンク罰金問題も近いうちに結果が出ると報道がありました。

ぜひとも順調に進んでほしいものです。その一方、地政学的視点では中東隣国との関係における米国の関与には、トルコとしては強く出ることは、怯むことなく継続しそうです。

 

資源価格、市況情勢: これらの活動が成果を出せば結果的に原油等資源を輸入に頼るトルコにとっては好条件となる資源価格(特に原油)の低下に伴う製造コストの低減、よって国内インフレ抑制が期待できます。

当然輸出業者の製造コストも抑制されるわけです。一方でチャートの動きからは、特にここ数週間の原油価格の下落は注意をもって監視しましょう。原油価格とトルコリラ(TRYJPY)をチャートにて確認すると逆相関関係にあるような動きを示しています。

原油価格の推移が現在の価格で調整が終わるようですとTRYJPYへは上値圧力として機能してしまう恐れもあります。

原油WTIとTRYJPY週足

原油WTIとTRYJPY週足

上記図はInvestin.comより出典となります。ローソク足が原油価格であり、赤色折れ線グラフはTRYJPYです。週足チャートでの確認となりますが、ここ数週間、原油価格が下がるとTRYJPYは上方向に上昇しています。

トルコとしては、中東地域における自国の存在価値、意義を維持しつつ欧米とのビジネスを成長させなければなりませんね。経済手腕には評判高いエルドアン大統領に期待したいです。

2018年夏~秋にはトルコリラが大きく下落し、トルコリラショック的なことまでささやかれたわけですが、前出のとおり原油価格の低下トレンドが継続してます。

悪化していた米国間の関係改善につながるようなニュースも聞こえてくる中、11月に入りトルコリラの反転戻しが夏~秋以降からずっと継続しています。

一方では、相変わらず強い米ドル、米国株という新興国には厳しい状況が続いているので、最近のトルコリラ戻しがこのまま継続するのか一時的な戻しとして、結局下方向トレンドにもどってしまうのか、まさに正念場にさしかかっていますね

経常収支結果はどう利用されたのか

さて、このようなトルコを取り巻く環境においては、今回の「経常収支」はマーケットにてどのように利用されたのでしょうか。

「利用」ってなに? 本来経常収支が発表されたら、その数値がどんな意味をもつのか、なぜその値になったのかを素データも用いて分析解説するべきじゃない?

欧米の主要な経済指標発表前後は世界中のニュースサイトで事前予想から始まって結果分析が一斉にあふれることがよくありますよね。

専門家の解説は読むたびに「ふむふむ、なるほどそうだったのかっ!」って納得してしまう自分が居るのも事実なのですが、この作業は経済学者さんやアナリストさんにお任せしちゃいましょ。

なぜなら、我々はトレーダなのですからね。トレーダは安く買ったものを高く売る、高値で売って安値で買い戻す。長期視点でスワップ益を受け取る。この行為を繰り返すことで収益を得るのが仕事ですし、その為にマーケットの動きに注視しているわけです。

このマーケットに動きをつくる要素もまた要注意です。その一つが各種経済指標であり、今回発表された「経常収支」もふくまれます。

マーケットは大きな資本をもった連中が動くことで一気に流れが発生する場合がありますよね。そのきっかけに「経常収支」のような指標発表を使うわけです。

新興国の通貨ペアは市場流通量も欧米日の通貨ほど多くないため大口の取引で一気に動くこともまれにあります。

さらに、最近のトルコリラの推移をみると夏秋の底からの戻しが継続しています。勢いの良いときには良いニュースはより一層のプラス要素としてマーケットは歓迎し、悪いニュースには思ったほど反応しない。といった事もあるので、

今回市場コンセンサスに僅かに届かない数値だったことで、トルコリラは売り方向に動きました。

でも、そのまま落ちるということはなく、緩やかに下値を切り上げ戻し局面に至っています。総じて底堅い状況を何とか維持中ですね。

皆が、何をいつどこでどうやって「利用」しようかと虎視眈々と狙っています
今回の経常収支はいったん売り材料として扱われ、思ったほど下がらないこともあり買い戻したということでしょうね。

まとめ

いかがだったでしょうか。トルコ一国の経常収支でマーケット全体が大きく動き出すということはないでしょう。

それでも、その時の市場トレンド状況ではその指標の持つ経済的インパクト以上にマーケットが反応する場合もあります。(うまく利用して期待以上の利益を手に収める輩がたくさん居ます。)

1か月、1年のスパンでいろいろな経済指標が発表されますが、その指標の真の意味以外にも、その時の市場環境に応じて、いかようにも解釈されてしまうものです

特に新興国通貨は、敏感に反応することもよくあります。我々トレーダは学者やアナリスト視点に陥ることなく、淡々と利益獲得を狙っていきたいものですね。

もちろんトルコリラロンガ―なら、長く続く下落局面からの脱出を願いスワップ益の享受を真に喜べる日を一日も早く迎えたい次第です。

今月も後半にかけて指標発表が続きますし、トルコの指標だけではなく、海外主要国の経済指標やニュースもしっかり監視していきましょう。

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トルコ戦士編集部 編集長 2018年6月よりトルコ戦士となる。 その2か月後の8月10日にエルドアン大統領のよる「トルコ戦士ジェノサイド」が行われ果敢なく散る。 9月3日より、再度トルコリライン。 トルコリラのスワップに夢見て幾数年、いつか夢見るリラ円の100円台。

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