利下げの噂が絶えなかったトルコ政策金利が発表されたぞ! なんと一気に4.25%もの利下げとなった。
巷ではエルドアン大統領の圧力かとささやかれているが、そんな話にネガティブ反応と思いきやトルコリラ円は大きく値崩れすることなく底堅く推移。さらにS400問題では、なぜかトランプ大統領はロシア製ミサイルの購入に巡って避難せず。
S400に伴う米国からの制裁でさらにトルコリラが売られるということもなく週末を迎えた。さて、来週はこの底堅さが本物になるのか、やっぱり売り場を提供しただけで終わってしまうのか?
今週の主要経済指標だ
政策金利が発表されたぞ。予想の21.5%に対して結果は19.75%。
実に4.25%も大盤振る舞い、ある程度の利下げは予想されていたとはいえ、市場関係者の予想を大きく超えた利下げが行われた。
とは言っても19.75%なので十分高金利なのだがな。各国経済誌メディアは、エルドアン大統領の圧力があったのではないかと書いている。日経新聞でも大きな見出し記事として掲載しておったな。
中央銀行の独立性という点に疑問を感じた市場参加者がトルコリラを売り方向で動くとおもいきや、以外と動かなかった。当然発表直後は上下したとはいえ終わってみれば安定の19円台維持で週末を迎えておるのだ。
今回の政策金利発表の前日には「 設備稼働率」「景気感」「消費者信頼感」が発表されているがいずれも前月比で下落だった。
やはり景気動向の底上げには金利引き下げが必要なのだろうか。
米国債10年利回りがここしばらく2%近辺で推移しており、この米国も今月末には政策金利を引き下げ(25BPなのか、50BPなのか?)が市場関係者も織り込み済であればなおさらなのだろう。
トルコ経済とその他主要指標
原油先物の50-60ドル間で推移はトルコ経済にとっては悪い話ではない。利下げとあいまって経済が回復してもらえれば、再び100000台に復帰したイスタンブール100種も安定してくれることだろうな。
先週発表された失業率もじわじわ改善の兆しが見えているだけに、ここ最近のトルコリラの動きと今後の動向には以前よりポジティブに考えたくなってきたぞ。
S400の件でトランプがトルコ擁護!?
ロシアのタス通信は国営コングロマリットであるロステックのトップ、セルゲイ・チェメゾフ氏の話として、トルコにおけるロシア製のミサイル防衛システム「S400」を巡り一部部品の共同生産の可能性を両国が協議していると伝えた。
トルコは今月、S400の搬入を開始。米国は安全保障上の懸念から最新鋭ステルス戦闘機「F35」のプログラムからトルコを除外し始めた。(7/22ロイター通信より)
トランプ米大統領は26日、ロシア製のミサイル防衛システム「S400」の購入を巡りトルコを非難しないと述べた。
米国で2017年に成立した「敵対者に対する制裁措置法(CAATSA)」では、ロシアから軍事設備を調達する国に制裁を科すことが定められているが、トランプ氏はトルコへの制裁を決定するタイミングについて言及しなかった。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「トルコ全体の状況を見ている。難しい状況だ。多くの事情があるためトルコを非難しない」と語った。
トルコのエルドアン大統領はこの日、米国が最新鋭ステルス戦闘機F35を販売しない場合、別の国に目を向けると述べた。(7/26ロイター通信より)
欧州連合(EU)は15日、度重なる警告にもかかわらずキプロス沖でガス採掘を実施しているトルコに対し、対抗措置を取ることを決めた。
トルコとのハイレベル協議を停止するほか、航空協定交渉を凍結とし、来年のトルコ向け財政支出も1億4580万ユーロ(約177億円)削減する。(7/16 AFP通信より)
という事らしいぞ。
EU間では、移民問題、トルコのEU加盟の件含め、もめ事はいろいろ。対米国関係もあるがこっちのかじ取りも大変そうだ。ちなみにエネルギー資源問題ではロシアも絡んだ「トルコストリームパイプライン」って事業もあるな。
いずれにしろ、トルコは欧州と中東アジアの境界に位置する国。対EU、対ロシア、対米国、そして中東アジアおよびイスラム圏の主要国として、世界の強国、主要経済圏との微妙なバランスを維持せなあかんのだな。
テクニカル分析
テクニカルチャート的にはどんな一週間だっただろうか。
まずは日足の確認からいこうか。
いつものようにボリンジャーバンドの1σから3σと遅行スパンをテクニカルとして表示しているぞ。
今週は、週初は上値の重い展開だったが週末にかけては上昇に転換し、金曜NY時間にかけて19.4円手前まで続伸していたのだな。
日足で見るとやや長めの上髭をだしているのが気になるが、遅行スパンもローソク足の上を推移中だ。
ボリンジャーバンドはやや収束傾向に向かっているようで、日々の値幅もあまりないのだが、基本的には上昇継続だろうか。
金曜はザラ場でプラス2σ近辺に伸びるも、そこから下げていることを考慮するとやや重たくなってしまったようだが、遅行スパンがローソク足を下に抜けることが無ければ↑だろうか。
そして週足の確認だな。
こちらは相変わらず遅行スパンがローソク足の下を推移中。ただし、結構ローソク足に接近してきたもの上に抜ける勢というよりローソク足に抑えられてしまっているように見える。
週の終値もボリンジャーバンドのセンターラインは超えているが、まだ、本格上昇という気配は見えない。ボリンジャーバンドのプラス1σを終値ベースで上に抜けるようなら期待が持てるのだが。
したがって、日足ベースでは上方向に向かう可能性もありそうだが週足で見ると、流れはまだ下方向だろうか。
S400問題や政策金利への政府からの圧力噂等でネガティブな動きが無かったこともあって上値重いながらじわじわ上昇となるかもしれんな。
まとめ
2019年前半の大きなイベントをかなり消化しつつも予想外?に底堅く推移しているトルコリラを改めて確認できた1週間だったのだろうか。
長期スパンではまだ、上昇トレンドとは言えそうもないトルコリラだが、ここ最近は下値を切り上げ上昇してきたぞ。
7月もあと数日、2019年も残り5か月。少々気が早すぎるが、今年はここ数年来の底値確認と上昇機運の始まりとなるのだろうか。
今後もトルコ近辺の政治経済動向をウォッチしていこうじゃないか。金利引き下げが吉とでることを願うばかりだ。
これ、気になっている戦士諸君も多いのかな?
金利低下や経済の上向きはトルコには良い流れだろうが、戦士諸君のスワップ益減となりかねない。とはいっても19.75%ってまだまだ高金利通貨だぞ。
トルコリラスワップポイントランキング


※2019/07/08日時点
※スプレッド原則固定(例外あり)
※クリック365は変動制
Sランク
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
LIGHT FX![]() |
100円/日 | 1000 | 1.7銭 |
みんなのFX | 100円/日 | 1000 | 1.7銭 |
Aランク
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
ヒロセ通商 | 100円/日 | 1000 | 1.9銭 |
サクソバンク証券 | 100円/日 | 5000 | 2.1銭 |
GMOクリック証券(クリック365) | 100円/日 | 10000 | 2.9銭 |
マネーパートナーズFX nano | 100円/日 | 100 | 3.8銭 |
マネーパートナーズ | 100円/日 | 100 | 3.8銭 |
FXプライムbyGMO | 100円/日 | 1000 | 4.8銭 |
Bランク
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
SBI FXトレード | 92円/日 | 1 | 4.8銭 |
外為どっとコム | 85円/日 | 1000 | 1.9銭 |
セントラル短資FX | 60円/日 | 1000 | 2.5銭 |
その他、トルコリラ取り扱い可能
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
楽天証券 | 60円 | 1000 | 6.8銭 |
64円 | 1000 | 15~50銭 | |
マネースクエア | 60円 | 1000 | 8.0銭 |
取り扱いなし
ライブスター証券
YJFX!(外貨ex)
DMM FX
外為ジャパン
ひまわり証券(ひまわりFX)
FXブロードネット
マネックスFX プレミアム
アイネットFX
外為オンライン
トルコリラのスワップポイントを受け取る時の注意点
●スワップポイント(金利差調整分)について
通貨ペアを構成する通貨のうち、相対的に高金利の通貨を売った場合、または相対的に低金利の通貨を買った場合には、その取引数量相当のスワップポイント(通貨ペアを構成する両通貨の金利差の調整額)の支払い額が日々蓄積され、時間の経過に比例して損失額が大きくなりますのでご注意ください。また、現時点でスワップポイントを受け取れるポジションであっても、将来にわたって通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転ずる可能性がございます。
また、FX取引のリスク、特に、為替変動による損失がスワップポイントで得た利益を大幅に上回る事もありますので、ご注意ください。
トルコ戦士の記事をいち早く受け取りたい戦士は、友達登録宜しく!
友達優先で、より早い情報をお届け!この情報が相場での勝利を掴む。
トルコ戦士募集!(871人参加中 2019/0708現在)