大暴落からの復帰後、トルコ政策金利が発表されたぞ
1月16日に発表となったトルコ政策金利は、予想の24.0%に対して発表結果も同じく24.0%で着地している。
トルコリラ円も大きな乱高下はなく、政策金利発表後はじわじわと上昇し、ザラ場では20.5円を超え、現時点(2019/1/18)でも20円前半をキープしている。


3月の選挙までに、あと1回(予定:2019/3/6)ほど政策金利発表のタイミングがあるが、さすがに選挙直前ということもあり、大きなサプライズはなく選挙をむかえるのではないだろうか。問題はその選挙結果と選挙明けにトルコ要人がどう動くかという点になりそうだ。
前日(1月15日)に発表された失業率はじわじわと上昇。トルコ政府は、最低賃金の26%切り上げという話も発表しており、企業の雇用状況にとってはマイナス要因となりかねない状況では、なおさら失業率は改善兆しが出ないのだろうか。
さらに、高止まりのインフレ率、一時期は50を大きく割っていた原油先物価格もすっかり50台に定着してしまい、なかなか経済面では明るい兆しが見えてこない。

やはり未回収追証がたまっていた
先日、金融先物取引協会から新年のフラッシュクラッシュ発生時のロスカットなど未回収発生口座情報が発表されたのだ。
上の表は金融先物取引協会のHPにて公開された情報だが、1月3日のフラッシュクラッシュで約9億円が未回収となっている。追証の支払いが滞ってしまった同士もこの中にたくさんおるのだろうな。
この額、最近としては、2015年1月のスイスフラン暴落時に次ぐ金額(約33.88憶円)となってしまった。もっとさかのぼれば東日本大震災時の金額が大きそうだが、いずれにしろ、それだけ大きな規模でロスカットが発生していたことには間違えない。
なんともいたたまれないのだが、ぜひ資金等準備できたら再び為替の世界に戻ってきてほしい。
このようなことは、もう二度と起きないのではなく、いずれまた起こるだろうから、くれぐれも資金管理はしっかり行っていただきたい。さもないと同じことをくりかえしてしまうのだぞ。
本当に気をつけようじゃないか。
さて、フラッシュクラッシュの嵐も止んで数日が経ったわけだが、国内FX業者の売買比率を見ると、さっそくトルコリラ円のロングポジション人気が絶大となっている。

外為どっとコム社が公開している各通貨ペア事の売買比率を見ると、今回のクラッシュ直前まで、トルコリラ円の買いポジション比率が数週間にわたって90%越えだったようだ。下段表を参照のこと。
1月3日といえば東京市場はまだクローズしており、何かあっても動けない状況で、ここまで買いポジションが膨らんでいたのだな。そこを狙われたと。。。
トルコリラ円も他の通貨ペア同様にフラッシュクラッシュから復活し、買いポジション比率も暴落前の状態へ戻ってきている。偏ったものはいずれ軌道修正が入るので、十分気負付けて取引してほしい。
下の表は、外為どっとコム社が公開しているトルコリラ円の日ごとの売買比率なのだが、11月30日から1月2日までの買いポジションが連日90%越えとなっていたのだ。
ご存知の通り、その翌日1月3日にあのクラッシュが発生している。トルコリラ円の日足チャートと合わせて見ると、ちょうどここ最近の高値を付けた時から連続して買いポジションが90%越えを連日続けているのだ。
なのに、チャートはその日から高値を更新できずにダダ下がりを演じ新年にドカン! 今更ここで書くことでもないのだろうけど、個人が「トルコリラ買いだぁ!」と飛びつた裏でじわじわと誰かが、売りで攻めていたのだろうか。
その後アップルの下方修正を口実に、市場が閉まっている東京のトルコリラ円が売り浴びせをくらった。かな。
今から思えば、「買いポジションが大好きな日本人個人トレーダー」VS 「大衆の裏を突くことを知り尽くしたプロ」というよくある話だったように思える。
たまたま起きたことではない、よくあること、これからも何度も繰り返される典型的なパターンだったようだ。



シリア問題と米国との関係
トルコ周辺の情勢に目を向けると、AFP通信(1月15日)が、トルコのエルドアン大統領は15日、米国トランプ大統領が提案したシリア北部の「安全地帯」をトルコが設置する方針を表明したらしい。
エルドアン大統領は、前日の14日夜にトランプ大統領と電話会談を行い「かなり前向きな」話し合いができたと明かしており、「対シリア国境沿いに30キロの安全地帯を、わが国が設置する」と述べたという。
こんなニュースが流れてきた。
トルコと米国は、ここ最近もシリアに居るクルド人に対する考え方の違いから、非常にピリピリした関係であったが、このようなニュースも流れており一方的な険悪ムードということではないらしい。おそらく水面下でいろいろと取引されていることだろう。

エルドアン大統領にしても、3月に選挙を控える中で米国との関係悪化から再びトルコリラの売り浴びせを受けるようなことは避けたいはず。経済がいまひとつ上向きにならない中でトルコリラ暴落を再度、この選挙前に起こすことは避けたいのだろう。
このニュースもあってか、政策金利据え置き発表前後からトルコリラはじわじわと上昇している。確かに一気に突き抜けるような勢いはないがドスンと落ちることもない。20円前半から半ばで横横である。
やはり、3月の選挙が一つの山場だろう。この選挙前に支持率が下がるような事態はとにかく控えるだろうし、その結果としてトルコリラは上にも下にも行けない状態が続くのではなかろうか。
チャートはどっちを向いているのか
日足を見ると、1/3のフラッシュクラッシュ明け後に何本か、やや長い下髭を付けて、そこからじわじわと上昇しているように見える。
20円台になかなか戻れなかった時期をクリアし、一旦は20.5円台をタッチしたがそこから動きがやや横横という状態だ。
昨年12月月初の高値22円台から、なだらかに上値を抑えられたようなチャートだが、先日もトライしたがすぐに戻してしまった20.5円台を上に抜けられるかという状況だな。週足も以前から進展なく、BBのマイナス1σで頭を押さえつけられている状況だ。ここを抜ける上でもまずは、直近は20.5を確実に上抜けてほしい。

ただし、まだまだ油断できないのは変わらず、週足を見れば一目瞭然なのだが長い下降トレンドの中にいるので、たとえ上昇してもしばらくは戻りを売られる場面があるだろう。大きな暴落さえなければ、週足で明確に上昇を確認できるまでは、じっくり構えていたいものだ。
最後に
新年早々の大暴落から数日がたち、トルコリラ円スワップ派も、改めてポジションメイクしていることだろう。
確かにここ数日、上下動はするものの一方的な下げに転じることなく、どちらかといえば底堅くみえるのも事実だ。
ただし、週足のような長い時間軸で見れば、まだ下落トレンドの中であり、強力な下げ圧力を受けると一気に下げてしまうトルコリラの弱さもまざまざとみてしまったことだろう。
こんな時にこそポジションメイクは慎重に行ってほしい。スワップ狙いなら、口座維持は必須条件のはず。まずはロスカットなどで強制退場とならない様に口座を守り切ろうじゃないか。


トルコリラスワップポイントランキング


※2019/07/08日時点
※スプレッド原則固定(例外あり)
※クリック365は変動制
Sランク
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
LIGHT FX![]() |
100円/日 | 1000 | 1.7銭 |
みんなのFX | 100円/日 | 1000 | 1.7銭 |
Aランク
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
ヒロセ通商 | 100円/日 | 1000 | 1.9銭 |
サクソバンク証券 | 100円/日 | 5000 | 2.1銭 |
GMOクリック証券(クリック365) | 100円/日 | 10000 | 2.9銭 |
マネーパートナーズFX nano | 100円/日 | 100 | 3.8銭 |
マネーパートナーズ | 100円/日 | 100 | 3.8銭 |
FXプライムbyGMO | 100円/日 | 1000 | 4.8銭 |
Bランク
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
SBI FXトレード | 92円/日 | 1 | 4.8銭 |
外為どっとコム | 85円/日 | 1000 | 1.9銭 |
セントラル短資FX | 60円/日 | 1000 | 2.5銭 |
その他、トルコリラ取り扱い可能
会社名 | スワップ | 最低購入単価 | スプレッド |
楽天証券 | 60円 | 1000 | 6.8銭 |
64円 | 1000 | 15~50銭 | |
マネースクエア | 60円 | 1000 | 8.0銭 |
取り扱いなし
ライブスター証券
YJFX!(外貨ex)
DMM FX
外為ジャパン
ひまわり証券(ひまわりFX)
FXブロードネット
マネックスFX プレミアム
アイネットFX
外為オンライン
トルコリラのスワップポイントを受け取る時の注意点
●スワップポイント(金利差調整分)について
通貨ペアを構成する通貨のうち、相対的に高金利の通貨を売った場合、または相対的に低金利の通貨を買った場合には、その取引数量相当のスワップポイント(通貨ペアを構成する両通貨の金利差の調整額)の支払い額が日々蓄積され、時間の経過に比例して損失額が大きくなりますのでご注意ください。また、現時点でスワップポイントを受け取れるポジションであっても、将来にわたって通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転ずる可能性がございます。
また、FX取引のリスク、特に、為替変動による損失がスワップポイントで得た利益を大幅に上回る事もありますので、ご注意ください。
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