とうとうイスタンブール市長選挙まで1週間を切ろうとしている。さらにそのあとにはG20での米国トランプ大統領との直接会談もひかえているぞ。
S400の件含め相変わらずごたごたとしているトルコ周辺に話題は尽きない。さて、18円台に停滞中のトルコリラ円はこのあとどっちへ動くのか。
トルコ経済指標発表
6/12にトルコ政策金利が発表されたぞ。予想の24%に対して結果も24%。結果は現状維持だ。まあ、来週末にイスタンブール市長選挙を控えているこの時期にリスクをとるようなことはさすがになかったのだろうな。
トルコリラ円チャートも金利発表前からじわじわ上昇しているなかでの発表となり、時間足でも発表後も上昇となったが、ここが直近の高値となってその後は再び下方向に沈んでしまった。
さらに、6/14には経常収支が発表された。予想のマイナス15億ドルに対して結果はマイナス13.3憶ドルだったので予想よりは良い結果だったといえるのだろうか。とはいっても昨年末からのマイナスを脱していないのは事実だな。
原油と米国金利とドルインデックス
先週の原油先物価格は戻し上昇かとおもえたものの今週にはいってからは再び頭の重い値動きだった。週末NYクローズ時点で52ドル半ば近辺。2週連続で下髭を作っており、この辺りは過去も売り買い拮抗していた場所だぞ。
ここをぬけてしまうと年初の42ドル台がつぎのポイントだ。抜けなければ再度上昇トレンド形成にむけた動きをしめすだろうか。
次は、米国国債10年もの金利だが、終値は2.084%だ。かろうじて2%台維持だが、過去2017年に付けた1%台へタッチするのだろうか。
さらに、ドルインデックスを見てみよう。なんだかんだ言ってもドルは強いのだな。週足チャートだが、先週下げたものの今週はその分をほぼ取り戻しているようだし、週足もしっかりとした右上がりを継続しているぞ。
トルコの政治と外交
なんといってもS400に関するトルコ、アメリカ間の対立だろう。ロイター通信によると、トルコはS400を購入しており、いずれトルコに納入、配備されると発表しているのだな。
もちろん米国がこの件に対して制裁を発動するか可能性もあり、その時はトルコ経済への影響は大きなものになるだろう。
「大国アメリカに屈しない」エルドアン大統領というストーリーなのだろうか? 確かに来週末に控えるイスタンブール市長選挙に向けての効果はあるのかもしれないが、その反動がトルコリラ売りやトルコ経済へ与えるマイナス効果も織り込んだ行動なのだろうか?
非常に気になるな。
今月末に日本で開催されるG20において米国大統領トランプとの会談からどのような発表がされるのか? 結果として今の状況に改善期待が得られるのか週明けから1,2週間は要注意の時期を迎えることだろう。
トルコ株価指数
為替も株式も今のトルコでは経済指標より、政治外交面のニュースで跳ねたり崩れたりすることのほうが大きいようだ。
トルコ株価指数も先週まで上昇したものの、今週は再び週足陰線でクローズしている。年初の高値はかなり遠いところになってしまい、100000の大台へ復帰はしばらくお預けのようだな。
週足の大きな流れでも上下するものの基本的に下向き傾向にみえるぞ。
原油価格の低下や米国金利の低下という経済や為替へのプラス要因があるものなかなか上向き改善されないのは何ともしがたい。
結果として、市場における取引量の低下や日々の値幅の狭さもなかなか上に向かないのだろう。
下のグラフは今年にはいってからのOANDA MT4から取得した出来高(MT4の出来高なので株における出来高とは意味合いが違う)と日足の始値と終値の幅(絶対値)をグラフ化したものだ。
見ての通りだが、出来高はきれいに右下がりとなり活発な取引とならなければ、1日当たりの値幅が30PIPS前後というのも改善する期待は持てそうもないな。
トルコ経済やトルコリラが投資家に魅力的にならない限りは大きく変わることはなさそうだ。あるとしたら「なんとかフラッシュ」とかいうおっかない急落、暴落ぐらいだろうか。
トルコリラ円テクニカル
今週も日足、週足で確認していくぞ。
日足をみると、週末金曜は下髭を形成しBBセンターラインをわずかに下に受けた陰線で終わっているぞ。先週一旦上昇したものBBのプラス3σタッチ以降下方向にむかっている。遅行スパンもかろうじてろうそく足に支えられているが来週この状態を維持できるかだろう。
期待したいポイントは2週間後には再び上昇ローソク足に接近するタイミングが来る点だな。
そこまでローソク足に絡む動きならローソク足接近時に反転上昇も期待できそうだが、その前に遅行スパンがローソク足を下に抜けてしまうこともあり得る。
前出の1日当たりのPIPS数が継続推移するのなら、大きく崩れることもないという期待ももてるのだがな。
では週足はどうだろう。こちらもボリンジャーバンドのマイナス1σを終値で上に抜けることはできず週足でも値幅の狭い陰線で終了している。
遅行スパンもローソクの下が定位置となってしまったようだが、来週、再来週は長い下髭をもった陰線に接触するタイミングなのだな。
この位置から遅行スパンがどちらに動くかしっかり確認しておこう。
さらに上図は月足チャートだ。見事に下降チャネルの中で上下していることがはっきりわかるのだな。実はこのラインを週足、日足に乗せてもいずれの足のチャートにおいてもチャネルとして機能していることがわかる。
これを見てしまうと、当面トルコリラ円はこのチャネル中で上下するものの大きな流れは下と考えたほうがよさそうだな。
先ほどの月足のチャネルを日足、週足に表示させたチャートだが、どの足でも機能しているのだ。なかなか手ごわいチャネルだな。
まとめ
6/14にはムーディーズがトルコの信用格付けをBa3からB1へ引き下げたとのことだ。国際収支の悪化や債務不履行を巡るリスクが引き続き高まっているというのが理由らしい。
日欧米世界的に景気後退気配が忍び寄る昨今、トルコだけが右肩上がりの回復という事は考えにくい。
いずれは必要となる24%という政策金利の利下げに伴うトルコリラの下落が、為替や株価指数の下圧力がチャートからも見て取れる状況に対して更なる下押し要因となるのか。
来週末の選挙結果やG20での両大統領の会談に伴うニュースは十分注意しておきたいぞ。
さらに、相変わらずトルコリラ円は多くの日本人が買い支えているが、上記チャートをみるに下圧力は確かに存在するのだ。
この買いポジションの損切り売りが、またどこかで狙われることはあり得ると肝に銘じておこうじゃないか。
最近、やや各FX会社のスワップポイントが下がっているとはいえ他の通貨ペアに比べれば断然有利な高金利通貨なのだ。口座を閉じるようなことにならないよう資金管理をしっかり行いスワップポイントを狙っていこう。
トルコリラスワップポイントランキング


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